テレビ視聴データの新潮流！都道府県・市区町村単位の視聴データレポート

一般的なテレビ視聴調査は、全国で数千〜数万サンプルの規模で実施され、主要地域である関東・近畿・中京エリアは「広域」として集計されています。
しかし、例えば関東広域内において、東京都と群馬県では生活者の通勤時間や可処分時間、購買力、嗜好など大きな違いがあると考えられます。
 
マーケティング活動において、適切なターゲティングによる広告費の最適化が求められる昨今、生活者の属性をより詳細に捉えることの重要性が高まっています。
レグザ視聴データは、広域エリアに加え、都道府県・市区町村単位の粒度でデータの収集・分析を行っており、精度の高いターゲティングを可能にするデータを提供しています。
 
例えば、平日朝７時台は、多くの生活者にとって「起床」「通勤・通学」など、1日の始まりを迎える重要な時間帯です。この時間帯のテレビ視聴は生活リズムと直結しており、視聴習慣や番組選択にも特徴が現れます。
放送局各社も、限られた母数の中から視聴者の獲得を目指し、番組内容や編成を工夫しています。

では、実際の視聴データからはどのような傾向が見えてくるのでしょうか？
今回は平日の朝における関東・関西・中京エリア主要7局の視聴データを分析し、その動向を探ります。

※集計定義や用語の詳細は、本レポートの下部に記載しております。

本レポートの全文は、以下リンクよりレポートをダウンロードしていただくと、ご覧いただけます。
 

まずは平日朝７時台のライブ (リアルタイム) 視聴占拠率をエリア別に比較します。
以下の表は、関東・関西・中京の広域エリア内で、どの都道府県がテレビを視聴している割合が高いかを集計したものです。
 

 
このデータから、関東・関西・中京といった広域エリアの調査では見えなかった、都道府県ごとの視聴傾向が明らかになります。
特に、東京・神奈川・大阪・愛知といった都市部は上位に入らず、郊外エリアの方が比較的テレビ視聴の割合が高い傾向が見られます。

平日朝のテレビ視聴は生活リズムと密接に関係しており、特に郊外の世帯では移動時間が長いため、都市部よりも起床が早いことが一因と考えられます。
また、都市部に比べてテレビから情報を得る生活スタイルが定着していることも影響している可能性があります。

このように、朝の時間帯には地域ごとの生活環境がテレビ視聴の傾向に色濃く反映されます。
そのため、エリアごとの視聴傾向の違いを分析することで、TVCMや番組制作・宣伝において、より精度の高いターゲティングと検証が可能になります。

次に、平日朝７時台に放送している情報番組の視聴を検証します。
以下の表は、朝の各番組が都府県でどのくらい見られているかを示す「ライブ率」を集計したものです。
 

 
関東の民放番組では、群馬・埼玉・栃木・茨城といった郊外エリアが上位に入っています。
一方で、NHK「おはよう日本」では神奈川が１位、東京が３位となっており、テレ東「モーニングサテライト」では東京が２位にランクインしている点が注目されます。
このデータから、東京・神奈川といった都市部の生活者の中には、朝の時間でもフォーマルなニュースや経済番組からの情報を求めている人が比較的多いことがわかります。
 
また、このデータをスポンサー企業の視点で見ると、この時間帯のTVCMは、都心部よりも郊外の生活者がターゲットになり得る可能性を示唆しています。
放送局の番組宣伝の視点では、例えば自局視聴者が多いエリアの鉄道沿線にこの番組の屋外広告 (OOH) を出稿するなど、戦略的な意思決定に活用できる可能性があります。
 

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続いて、関西の平日朝帯は、大阪府の視聴傾向が特徴的です。テレビ大阪「モーニングサテライト」は１位ですが、NHK「おはよう日本」は６位で、前述の東京都の傾向とは異なります。
「ZIP！」「おはよう朝日です」は２位、「THE TIME,」「めざましテレビ」が６位で、民放の中でも好みが分散しているように見受けられます。

先述のとおり、このデータを活用することで、スポンサーはターゲットとする生活者が好む番組を把握できます。
また、地元企業がTVCMを出稿する際には、地域の生活者がより多く見ている番組を特定し、効果的な広告出稿につなげることが可能です。
 

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中京エリアの朝帯は、メ～テレ「ドデスカ！」が愛知県でよく視聴されていることがわかります (6.3%) 。
この時間帯で唯一の自社制作番組ということで、名古屋を中心とした地元の生活者が好んで視聴していることが伺えます。
また、愛知県は民放番組の中で上位/下位が明確に現れているところは大阪府と同様の傾向です。

ここからはさらに細分化し、市区町村ごとの視聴傾向を見ていきます。

続きは、以下リンクよりレポートをダウンロードしていただくと、全文がご覧いただけます。
 

・集計対象機器数：関東149万台、関西55万台、中京33万台（2025/2/3時点）
・地上波CH合算：集計対象期間CHで放送していた集計対象番組の平均ライブ率の合計
・ライブ率（視聴量）：リアルタイムで番組が見られていた合計時間の割合≒視聴率
・重み付け平均：各エリアの集計対象機器数をもとに重み付けを行い集計したライブ率
 
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